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京都紫野で厨房機器屋を営んでいるオヤジです。
鉄砲撃ちや読書にお酒を愛する、まだまだ旅の途中のとっちゃんぼうやです。
ブログで好きなことを言うておりますが、読んでいただきありがとうございます。。。
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2012年11月02日

厨房屋のオヤジのラストスパート


昨夜の夢がまだ頭の中に残っております。

もう45~6年前の高校生の頃の話ですが、

頭が良いが、スポーツは全然ダメな修平・・

スポーツ万能で、歳の割に機微に富んだ津田・・

頭もからっぽで、楽な方ばかりに逃げ込む私・・

何の気が合ったのか、学校ではいつも弁当も

一緒に食べ、校内行動もお神酒徳利の三人でした。

両親と早く死別して、祖母の世話になっておりました

私はその頃、何か拗ねておりまして、

毎日が面白く有りません。

きっと身内が私の卒業を前に将来を心配し、

大阪に養子に出して安心しようと考えていたからと思います。

私の身内は皆、優しい人間で、本当によくしてくれましたが

多感な頃ですからその話自体が不満の元でした。

そんな頃にやって来たのが秋の適応遠足(マラソン)です。

修平と津田はサボると言いますので、待ってましたと

私も 「俺もさぼるわ!」 と言いましたが、

二人に訳を聞きますと、修平の家は怖いくらいの

教育一家で、

「そんなハードな事で体力を使うくらいならその日は
丁度土曜日だから塾へ行って勉強しろ!」


この様な両親です。

津田は当時でも決して裕福ではない農家で、

刈入れの為に妹と共に学校を休めと言われたらしく、

「残念! 優勝までは無理でも五位以内はと思ってたで」

こんな調子でした。

「自分が朝から手伝うので、高一の妹は出してやって」

親にこう言って津田は一日中、田んぼの刈り込みです。

「俺が作業をしている田んぼの前を走りよるから
妹まで働かしていたら可哀想や・・
俺も田んぼで、きっと汚い服で刈入れをしてるやろけど
畑で肥えを撒いているよりかはましや! ワッハッハ」


津田はこう言っておりました。

あれっ・・ 俺は何で適応遠足をサボるのやろう・・

しんどいし、走ってられん。

楽な方がええわ!

まあ、怠け者の私はこんなところでしょうね・・

後日

津田が私に 「おい! 修平が走りよるらしいで」

「お前は出たいのに諦めて田んぼ仕事で、
修平は出るなと言われとるのに出よんのか?
何や二人とも逆らう所が間違ごうとるで!
そやけど、何で修平は俺には言いよらへんのやろ」


翌日の修平曰く

「津っちゃんは津っちゃんの、僕には僕の
理由が有るねん・・  お前は何で走らへんねん」

「面白う無いんじゃ!」


こう答えるのが精いっぱいでした。

「来月に大阪へ養子に行くのが嫌なんじゃ~
マラソンも学校に来るのも嫌や!
お前らの顔も見納めじゃ~」


心の中では叫んでおったのでしょうが・・


マラソン当日の昼から、バイクで津田の田んぼに行き

「修平は走っとったか?」

仕事中の津田が

「おゥ~ 走っとった、走っとった、後ろの方やけどな。
俺の妹にも抜かされてやがんの。 ワッハッハ」


「声掛けたったん?」

「妹には知らんふりしたったけど、修平には
ガンバレ! 言うたったで」

「どやった?」

「手振っとったわ」


厨房屋のオヤジのラストスパート

青春の頃の儚い夢
それは消える事の無い思い出の始まり



私はすることが無いのでまた、翌日の日曜日に

津田に会いに行きましたが、彼の妹の話として

彼が聞いたことを、教えてくれました。

一年生から3年生まで男女一緒に走る訳ですが

上位はやはり3年生男子や二年生男子です。

あとはバラバラですが、一年生の津田の妹が

ゴールしてのち随分経ってから、三年生男子では

本当に尻から一番の修平が校門に入り、

校庭一周を走っていた時に、鼻は垂れ放題で

恰好はランニングスタイルなのですが、体が

前に進まない様な格好の悪さで、それでも

ゴールを目指してラストスパートをかけていた

らしいのです。

「歩態がおかしいけど絶対にあれはラストスパート!」

校庭の縁で休んでいた妹は断言していたとの話です。

自分のクラスの生徒の帰りを待っていた

私達の担任のオールドミスの女教師が

飛び上がって喜んで「万歳!万歳!」を連呼して、

「修平も担任も、それを見ていた周りの者から
笑われていたらしいで」


ふーん と言って私は帰りましたが、翌日の

月曜日と火曜日は、修平は学校を休んでおりました。

たったこの土曜日からの四日間、顔を合せなかった

事だけで、何か今まで通りの様に行かず、

知らず知らずの疎遠になってからすぐに私は

大阪へ養子準備の為に参りました。


津田よ! 走っている修平に声をかけてくれて有難う。

修平!仕事をしている津田に手を振ってくれて有難う。

俺もお前のラストスパートを見たかった・・

想像するだけのその場面や、田んぼの前での

お前たち二人のやり取りを、何も見せる物が無かった

俺は、何も答えてやれず、ただ残されてしまっただけの

俺は、今でも夢に見るんだよゥ~



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